システム開発、アップデートのスピードが企業の明暗を分ける昨今、インハウスの開発を支える社内エンジニアの重要性は高まる一方です。
質の高いエンジニアがいれば、サービスやプロダクトの質も上がり、それが企業の価値そのものになる。
そんなことはわかってる!でも・・・
― エンジニアってどうやって育てればいいの?
そんな企業の悩みを解決すべく、コードクリサリスは社内エンジニアの育成プログラムを提供しています。
各企業の目指すエンジニア育成方針に沿って研修計画を組み立て、プログラミングスキル、ソフトスキル、ティーチングスキル、全てにおいてハイクオリティな講師陣が、充実した研修をお届けします。
コードクリサリスが行う研修の特徴は、こちらの記事を覗いてみてください。
今回は、コードクリサリスが新卒エンジニア研修を提供したメルカリに、これからのエンジニアに必要な能力や、研修の効果について伺ってきました。
研修の様子は、メルカリのブログ:メルカンで紹介されているので、そちらもぜひ見てみてくださいね。
インタビューは全部で4人、それぞれの立場から、エンジニア育成のリアルを語ってもらいました。
- Tuttiq :エンジニアリング部門の育成担当マネージャー
- Yuki :エンジニアリング部門の新卒研修担当
- Kaili :中国出身の新卒エンジニア
- Abhi :インド出身の新卒エンジニア
インタビュアーは、コードクリサリスの日本語プログラム事業責任者、Masa こと新徳雅隆です。
Masa Code Chrysalis Japan 株式会社 日本語プログラム事業責任者 SIer 企業である NTT データ在籍中に、コードクリサリスに出会う。ブートキャンププログラムを受講してフルスタックエンジニアとしてのスキルを身に付け、ベンチャー企業の立ち上げに参画。その後、日本のソフトウェアエンジニアの技術と地位向上のため、コードクリサリスに戻り研修プログラム開発に従事。
メルカリが求めるエンジニア像と育成のむずかしさ
「エンジニアにはソフトスキルも必要です」
Tuttiq 株式会社メルカリ Engineering Office Team マネージャー(2019 年 10 月当時) 2018 年にメルカリに参画。自らのエンジニア経験を活かし、エンジニア育成を担当。
Masa まず、エンジニアリング部門のマネージャー、Tuttiq さんに話を伺いたいと思います。 エンジニアの育成や評価を担当されているとのことですが、メルカリは急速に成長していて、特にエンジニアの数は毎年増えていますよね。
Tuttiq 今や 300 人を超えるエンジニアリング部門ですが、ほんの 2、3 年前までは 100 人規模でした。急激な成長と言えますね。
Masa そんなメルカリでは、いま、どんなエンジニアが必要だと考えていますか?
Tuttiq ひとつは、シニアエンジニアです。急増した若手エンジニアを教育、指導できる人が必要です。もうひとつは、国際色豊かなチームメンバをまとめることができる、リーダーシップやコミュニケーション能力に長けた人材ですね。
Masa ソフトスキルが重要、ということですね。
Tuttiq ソフトスキルは絶対に必要です。エンジニアこそ、リーダーシップ、コミュニケーション、チームワーク、コラボレーションなどのソフトスキルを必要とします。
プログラミング技術的には素晴らしいエンジニアでも、周囲との協力がうまくできなければ、チーム開発はうまくいきません。
メルカリでは、その点を補完するため、フィードバックやリーダーシップ、アジャイル開発などのトレーニングを行い、協力して働くためのスキルを身に付けてもらおうとしています。ただできれば、もっと強化していきたいですね。
Masa コードクリサリスがトレーニングで重視しているのも、まさに、そういったソフトスキルです。今回、我々がメルカリの新卒研修をお手伝いしましたが、新卒のエンジニア研修については、どんな課題を抱えていましたか?
Tuttiq 新卒エンジニアに対して、社内のメンバーだけでは充分な研修を行うことは難しい状況でした。
2019 年の 10 月には、26 人の新卒メンバーが同時に入社しましたからね。充分な研修を行うこととと、ソフトスキル強化の必要性という背景から、コードクリサリスに研修をお願いしました。
Masa 実際には、コードクリサリスが、プログラミング技術とコミュニケーションを教える Fundamental 研修と、チームを組んで開発プロジェクトを行ってもらう Project 研修を提供しました。全編に渡ってソフトスキルを重視した我々の研修は、有益でしたか?
Tuttiq まさに期待していた研修でした。実は、新卒のエンジニアたちからは、テクニカルトレーニングをたくさんしてほしいという声もありました。
でも、彼らは入社したばかりで、メルカリのエンジニアリングチームが抱えている課題や、自分たちに求められている能力を理解していない面がありました。コミュニケーションが私たちの大きな課題の一つであり、ソフトスキルの強化が必要であるのに対し、彼らの意識はそこに向いていませんでした。
コードクリサリスは、研修の参加者たちが他のことを求めていたにも関わらず、私の願いどおりにバランスの取れた研修をしてくれました。研修後のフィードバックを見ると、この方針が成功だったことがわかります。「ソフトスキルの研修が最高で、おかげで大きく変われた」という内容が一番多いんです。
またソフトスキルだけでなく、プロダクトマネジメントやアジャイル開発について、新卒同士が話しているところもたくさん目にしました。
Masa それを聞けて嬉しいです。それにしても、ユニコーン企業と呼ばれ、時代の先端をいくメルカリでさえ、そうした課題があることには少し驚きました。日本企業の多くは、もっとソフトスキルを軽視しているように感じます。
Tuttiq そのとおりですね。テクニカル面が不足しているからと、ソフトスキルを後回しにしているように思います。
気持ちはわかるのですが、日本のソフトウェア開発が進歩していくには、その辺りのマインドセットを変える必要がありますよね。メルカリが他社のロールモデルになれるよう、尽力するつもりです。これからもサポートをお願いします。
Masa もちろんです。テクニカルスキルも大切ですが、ソフトスキルの重要性を指摘し、トレーニングを通してエンジニアのレベルを上げて、ひいては日本企業を成長させることが我々の使命だと思っています。これからも良いパートナーとしてお手伝いさせてください。
ノンエンジニアが模索する、最も効果的なエンジニア育成「メルカリにとってのベストを考えるパートナーでいてくれた」
Yuki 株式会社メルカリ Engineering Office Team 新卒研修担当(2019 年 10 月当時)
Masa 次に、エンジニアリング部門で新卒研修を担当していた、Yuki さんにお話を伺います。 2019 年 10 月の新卒エンジニア研修をコードクリサリスがお手伝いさせていただくにあたり、一番密接に関わったのが Yuki さんですね。この研修のブログ記事も書いてくださっています。
Yuki はい、研修プログラム検討から研修の実施まで、コードクリサリスにサポートしてもらいました。
Masa メルカリの新卒研修のヒストリーを教えてもらえますか?
Yuki メルカリでは、4 月と 10 月に新卒メンバーが入社します、本格的に新卒研修を始めたのは、2019 年 4 月からです。その時はほとんどが日本の大学の卒業生でしたが、同年 10 月の研修では、26 人の新卒のうち 23 人は外国籍で、日本に住むのも初めてです。
Masa エンジニアの新卒研修の現場では、どんなことに苦労していますか?
Yuki メルカリの新卒社員はとても優秀です。ほとんどのメンバーがコンピューターサイエンスの学位を持っていて、自分でシステムを開発した経験もあります。
要するに、私たち育成担当者よりスキルのあるメンバーばかりなんです。なので、私たちが充分に教えるということは難しいので、、彼らのキャリアに役立つような経験をどうやって提供するかを考えています。特にテクニカル面は、社内エンジニアにヒアリングしながら研修を設計していました。
Masa きっと、多くの企業の育成担当者が同じ悩みを持っているのではないでしょうか。そんな中で、コードクリサリスに期待していたことはなんですか?
Yuki 高度なプログラミングスキルを持っていて、英語で研修ができる会社を探していました。それに、はじめて日本で働く外国籍メンバーへ寄り添った研修をしてくれることも期待していました。
Masa 実際に研修を任せてみて、内容は満足のいくものでしたか?
Yuki はい、満足しています。まず、講師のレベルがとても高かったです。研修を見たメルカリ内のエンジニアたちも、テクニカル面もハイクオリティだと言っていました。
それに、コミュニケーションやプレゼンスキルを伸ばすための面白いアクテビティなど、ソフトスキル習得のための工夫が随所にあって、参加者からも、「長いエンジニアキャリアを築いていくうえで重要なことを学べた」と声が寄せられました。
Masa 受講者に寄り添う、という面ではどうだったでしょうか?
Yuki 23 名の新卒エンジニアが一度に研修を受けたので講師の方も大変だったと思いましたが、、それでも一人一人の性質を見て対応してくださっていましたね。
研修後の講師からのレポートを見ても、受講生それぞれの特徴や強み、弱みをきちんと分析してくれたことがわかります。単なる集団研修ではなく受講者に向き合って研修をしてくれたので、きっと受講したメンバーも得るものが多かったと思います。
Masa Yuki さんたち研修担当者と、コードクリサリスの関係性はどうでしたか?
Yuki 講師としてだけではなく、一緒に研修を作っていくパートナーとして対応してくれたと感じています。
研修の設計の段階で、メルカリとしては、基礎的な研修の後に、プロジェクト開発の研修をやりたいという希望がありました。それに加えて、メルカリの開発チームが提供するメルカリ独自の研修も行うつもりでした。それを素直にお伝えしたところ、「Fundamental 研修(コードクリサリス)→ メルカリ研修 →Project 研修(コードクリサリス)」という流れで行えば、メルカリで学んだことを Project 研修で活かすことができ、一番効果的ではないか、と提案してくれたんです。
間にメルカリ研修を挟む、というアイデアが出てきたことに驚きましたし、何がメルカリにとってベストかを考えてくれて感謝しています。実際にこの流れで新卒研修を行い、とてもよかったと思っています。
Masa 研修当時のコードクリサリスは、スタッフが不足しており至らぬ点もあったかと思いますが、お役に立てて嬉しく思います。今はさらにメンバを増強して、より高度なプログラムが提供できるようリファクタリング(改善)しています。
今回は、研修を作る側のお二人に話を伺いました。 同じような問題や悩みを抱えている企業も多いのではないでしょうか。コードクリサリスでは企業の悩みに合わせた、質の高いエンジニア研修を提供します。まずは相談だけでも、お問い合わせください。
次回の記事では、研修を受ける側、新卒エンジニアたちの本音に迫ります。
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