日本のITに物申す:『DX時代にふさわしい部下のマネジメント方法とは?』

10/9/2024
Table of contents

今回は弊社のイベントの一つ、日本のITに物申す『DX時代にふさわしい部下のマネジメント方法とは?』を9月20日(金)に弊社六本木オフィスにて開催しました。イベントの内容とその際に出た質問を中心にご紹介します。

日本のITに物申すとは

弊社CEOがITやDX分野のエキスパートを招き、日本のITに関する課題をカジュアルな座談会形式で議論するイベントです。これまで「ここが変だよ、日本のIT」「ソリューション」「次世代ITの柱」などのテーマで、様々な視点から日本のIT業界を掘り下げてきました。

今回のイベントでは、ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング創立者・社長

のロッシェル・カップさんをお招きし『DX時代にふさわしい部下のマネジメント方法とは?』をテーマに、DX時代における効果的なマネジメント方法をお話していただきました。日本では「デジタル人材育成」や「リスキリング」が重要視される一方で、デジタル人材の動機づけや雇用の維持が大きな課題となっています。多くの企業がマネジメントに悩んでいる現状を踏まえ、DX時代にふさわしいマネジメントについて、スピーカーを中心に約2時間のイベントが行われました。

カップさんは、DX人材を効果的に育成するためには「サーバントリーダーシップ」が適していると語り、知的労働が主な業務であるエンジニアチームのマネジメントにも応用できると指摘されました。サーバントリーダーシップは50年前にアメリカで生まれたリーダーシップスタイルで、リーダーが自分の利益ではなく、他者や組織の利益を優先し、部下やチームメンバーの成長と幸福を支援することを重視します。このリーダーシップでは、リーダーが「仕える者」としての役割を果たし、メンバーをサポートしながら目標達成を目指すことが求められます。

しかし、サーバントリーダーシップにも課題があります。特に、チームが同じ目標に向かって仕事を進めるためにはビジョンの明確化が不可欠であり、リーダーが部下にタスクを任せられない状況も改善が必要だとカップさんは述べました。

このようなリーダーシップスタイルが日本でまだ十分に浸透していない現状を変えるために、カップさんは今後も経営コンサルタントとして積極的に活動していくとお話しされました。

写真 :イベントの様子

次にスピーカーのロッシェル・カップさんに集まった質問とその回答の一部を抜粋してご紹介いたします。

Q『サーバーントリーダーシップを良い方向に進めるためにはどうしたらいいですか?』

日本では多くの場合、部下たちが準備できない場合(自分で決めることができない状況)が多いのが現状です。その際リーダーポジションの対応が重要になります。部下のレベルや能力を見極めながら適切なサポートや指導を行うことが求められます。リーダーは、部下が成長し、自己判断や意思決定ができるようになるまでの段階に応じた支援を提供し、必要なスキルや知識を身につけさせることで、最終的に自律的なチームへと導いていくことが重要です。

Q『マネジメントは現在増えてるリモート環境では難しいのではないでしょうか?』

A:リモート環境では自然なコミュニケーションが難しいため、上司からの積極的な連絡やサポートが必要です。業務や相談ごとがある際に、部下からだとうまく声をかけられないことがあるため、上司の方から定期的にフォローアップをすると、よりスムーズに仕事を進めることができます。また、連絡を通じて意思疎通を図ることで、チームとしての連携も強化されると考えられます。

写真 :イベントの様子

2時間という短い時間で、DXにふさわしいマネジメントを深く理解するためにトークをしていただきました。質疑応答の時間では沢山の質問をいただき、マネジメントに対しての様々な意見が飛び交い、参加者の皆様の興味がさらに湧いた様子が伺えました。このイベントが、皆様の今後の働き方や考え方にポジティブな変化をもたらすことができれば幸いです。

改めて、お忙しい中イベントにご参加いただいた皆様ありがとうございました。

今後も皆様にとって有益な情報やイベントを発信していきます。

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【スピーカーのご紹介】

ロッシェル・カップ氏

ジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング 創立者・社長

リーダーシップ、異文化理解と人事管理を専門とする経営コンサルタントとして活躍している。イェール大学歴史学部卒業、シカゴ大学経営学院卒業。日系大手金融機関の東京本社における職務経験を持って、現在日本企業2社の社外取締役を努めている。『DX時代の部下マネジメント―「管理」からサーバントリーダーシップへの転換』(経団連出版)をはじめ、著書は多数。

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